ヒカルの碁:さかしいごまかし(8/22改定)
![]() 「さかしいごまかし」という表現は、ヒカルの碁1巻22ページに、藤原佐為が自分に着せられた濡れ衣を語る場面に出てきます。
【佐為が平安時代の生まれでも、使うことばは近代語というお約束でこの漫画は成り立っています】
さかしい(賢しい)というのは本来褒め言葉。
才知、分別があって、しっかりしている(精選日本国語大辞典)の意。 判断力がしっかりしていて、心がまどわない。強気である。気丈である。正気である(同)という語釈を読んでいくと「さかしい」は塔矢アキラ専用の賛辞かと思えてきます。 まれに否定的に使われるときは 「生意気な才知、分別があって、すきがない。こざかしい」(同)の意です。まるでプロになる前の越智みたい、といったらかわいそう? さて、「さかしいごまかし」の「さかしい」は・・・・。 ごまかしを形容するのに褒めことばは変ですから、ここは第二義の否定的な意味合いなのだと思います。 さりとて碁石の数をごまかすのに「分別があってすきがない」というのもまた変ですから「こざかしい」という部分が採用されたと考える他ないでしょう。 原作者の言葉が間違っていなくとも、一般的な言い回しでないと編集担当者は差し替えを要求してくると、コミックスのおまけページに書いてありました。 そこでダメを出されていたのは『よそ事』。 やっぱり使いませんよ こんな年よりくさい言葉。ボクはゼッタイ使わない。棋院のSさん(推定60歳)も使わないって言ってます。だったら編集のタカハシさんは「さかしい」なんて言葉を日ごろ使っているのかしら。 まさかね。 スポンサーサイト
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