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かき氷
2015 / 10 / 30 ( Fri ) 01:11:04
ワルシャフスカニキ20150523サッカー部のエースと野球部の補欠に交互に名を呼ばれ、まるで二人が自分を助けに来る権利を争っているかのような錯覚に、ドギマギする緑だったが、こんな風に堂々と親切にされると恥ずかしいけどうれしい。
しかし、自分と布袋君は実習が今の時期になった理由がはっきりしているが、青木君はどうしたわけで今頃実習をしているんだろう。先輩の中には、実習期間前に身内が危篤になって、後から実習に行くことになった人がいたみたいだから、安易に聞いて見るわけにもいかない。
小一時間過ぎたころに館長がやってきた。
「みなさーーんクレマチスは残して・・・・・くれてますね。じゃ、50分作業したら10分休みましょうかー」
「先生・・・館長、大丈夫です。あと少しやらせてください。もう少しで終わりそう・・・」

ニオベ20120531「それがダメなのよ。すぐ休んで。実はご近所からかき氷の差し入れがありました。みんなすぐ来て」
それまで聞こえないふりをして、手を休めずに作業していた男子二人がすっ飛んできた。
「あなたたちの掛け声を、近所の『サッカー部OB』が懐かしがっちゃって、今、北側のベンチに届けてくださるって連絡が来たから、全員手を洗ってベンチに集合!」

3人がベンチに座ると、かき氷を持ってやってきたのは、ヨーリー移動コーヒーショップの兄さんと館長だった。
「お疲れ。むしった草はいくつかの山にして太陽に干しておいて。午後の作業が終わった時まとめてごみ袋に入れてくれたら、僕が持ち帰って処分するから」
「あ、ありがとうございます・・・・」



上の写真はクレマチス‘ワルシャフスカ・ニキ’(紫紅)と‘エミリア・プラター’(藤色)
下の写真はクレマチス‘ニオベ’(深紅)
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