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DNAのなせる業
2015 / 10 / 24 ( Sat ) 09:06:59
ジェニー20130608 (1)お父さんが、お母さんのところで何を話したのかわからないが、お父さんはヨーリー・ナンセンス・ライブラリーへの出入り禁止になった。出入り禁止にしたのはお母さんだ。
意外ななりゆきだったが、僕にとってはちょうどよかった。お父さんがライブラリーで借りたタオルを、僕が返しに行くことになったからだ。
お駄賃がわりに、ライブラリーでお昼を買って食べていいことになっている。職業体験実習中はお弁当と決まっているので、かなり嬉しいお駄賃だ。
『ええと、父がお世話になっています。お借りしたタオルをお返ししに来・・・』ぶつぶつと門の前で口上を練習していたら、
「あら、あなた、もしかして青木茂さんの息子さん?」
と、声を掛けられてしまった。ジョーロを持って立っている、日に焼けたゴマ塩頭のおばあさんだ。

ジェニー20130608 (3)いきなり父の名を出されて、思わず鳩が豆鉄砲顔になってしまった。
「あら驚かせてしまったみたいだね。ボクの顔にDNAで書いてあるんだよ」
「ボクじゃありません。青木実です」
「あ、これは本当に失礼、実くん」
「これ、父から預かったタオルです。ありがとうございました。それと草むしりに行けなくなってすみませんと伝えてくれって言われました」
「わかりました。じゃ、お父さんに、草むしりは城北中学校の実習生にやってもらうから大丈夫って伝えてください」
「はい。あの、ここでご飯食べてきていいって父に言われたんですけど、開館時間前でもいいんですか?」
「庭は誰でもいつでも入っていいので大丈夫。軒下もOKだから、日陰で食べてね」



写真はクレマチス `ジェニー’
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