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山内薫「本と人をつなぐ図書館員」
2008 / 03 / 23 ( Sun ) 12:41:58
脳性マヒの娘さんが、唯一自由の利く足で本を読むとき、活字が小さいと読みづらいから、大活字本を貸出すという話がありました。さらに彼女が体の調子が悪くなったときは、録音資料が喜ばれたとか。

本と人をつなぐ図書館員: 障害のある人、赤ちゃんから高齢者まで
/ 山内薫著. -- 読書工房, 2008

大活字本にしろ録音資料にしろ、必要とする人が視覚障害者以外にたくさんいることに気づかされます。

そのように不自由な体で、他の人がしない苦労をしてなぜ本を読むのか。ではなく、不自由があるから、できる経験が限られるから、なおのこと読書が不可欠なのだと著者はいいます。

別の人生や経験することのない職業を知る読書。
読んでいるそのときは、自分でない登場人物の追体験をすることで楽しむけれど、その追体験の多様さは、自分の五感や経験から意味を汲み取る力として大きく働きます。

読書する権利は全ての人に認められなければならない。障害のある人、赤ちゃんから高齢者まで、全ての人に。
そのために、図書館員は働くのです。

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テーマ:図書館 - ジャンル:本・雑誌


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