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死刑囚弁護人/デイヴィッド・ダウ
2012 / 10 / 24 ( Wed ) 18:10:10
(もともと死刑に値するような罪人はいないから)警察・検事・弁護人・判事・陪審員に、真実を知ろうとする意思と怠慢を憎む心があれば死刑はありえない」という信念のもと、他者の怠慢と戦う弁護士。他者の見落としを責めるのではなく、新たな視野、新たな視角を示すことで闘うところがカッコイイ。
でも、成功率は低いらしい。報われないことが多いけれど、できることをしつくさなくてはいられないんですね。誰にも敬意を払われない命があってはならないから。
死刑囚弁護人は何度現実に裏切られても「希望を捨てない」という勇気が必要な職業です。自分がを簡単にあきらめようとしている多くのことについて、本当はもっと努力するべきことがないか、立ち止まって考えたくなる本でした。


自分は死刑制度はあった方がいいと思いますが、

人を絞首台に送る陪審員や裁判官は、自らの下した判決をきちんと見るべきであり、死刑の執行に立ち会うべきなのだ。死刑を支持する控訴裁判所の裁判官は一人残らず、死刑囚監房を訪れ、自らその知らせを伝えるべきなのだ。死刑執行延期を拒む最後裁判所の裁判官も、死刑執行室まで陰湿な廊下をはさんで八歩の待機房で待つ死刑囚に、自ら伝えるべきなのであり、助手を使って、その死刑囚弁護人に電話で伝えるのはやめるべきなのだ。この社会において処刑を継続するのなら、それが無慈悲かつ無責任に他人の命を奪った人間にたいする妥当な罰と考えているのなら、執行を止める権力を有する人間は、その刑罰を否定しないことの責任を負うべきである。


という意見には、誠にもっともだと思います。

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