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空飛ぶ広報室/有川浩
2012 / 08 / 23 ( Thu ) 22:30:38
2011年夏に発行すべく準備されていたこの小説は、完成発行を1年遅らせて、東日本大震災を踏まえた1冊にして出版することになったと聞きます。そんな著者の心意気が汲めたらと、直前に自衛隊ドキュメントを読んでいたのですが・・・・。
基地自体が被災しているのに、隊員は義損物資を一切受け取らず、足りないものは他の基地の隊員からのカンパでしのいでいたという話など、他の本には出て来ておらず、小説(とその後書き)で知りました。
他にもドキュメンタリーのライターと小説家では目の付けどころがちがうと思うことが多々あり、読みあわせてみて良かったです。

登場人物の鬱屈が簡単に読者の前に解き明かされるので、鬱屈自体が単純に見えてしまう?
短いセンテンスを重ねてテンポよく進む文体が持ち味だけど、「苦渋の決断」の場面は、文体にもタメが欲しい気がする・・・・。
主人公より主人公の上司の方が(額は広いが)カッコよい。
うーん、登場人物の誰というより、自衛隊そのものが一個の人格のように読めます。

あとがきに

 自衛隊をモデルに今までいろんな物語を書いてきましたが、今回ほど平時と有事の彼らの落差を思い知らされたことはありません。
 ごく普通の楽しい人たちです。私たちと何ら変わりありません。しかし、有事に対する覚悟があるという一点だけが違います。

とあります。
文体のこととか注文つけてみましたが、『覚悟があるという一点』は今回もよく書き切っていると思います。


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