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姑娘/水木 しげる
2010 / 11 / 29 ( Mon ) 00:00:00
水木 しげる
講談社
発売日:2010-08-12

『姑娘』は・・・なんだろう、あらすじだけって感じ?
「ああでこうでした」というだけのストーリー。

戦利品として凌辱された処女が、自分をなぐさみ物(者ではなく物である)にした男に嫁したいと、暴力による破瓜の直後に言うだろうか?
それがそこにいるすべての男に嬲られないための計算だとしても、そんな計算が、レイプされた直後の小娘にできるだろうか?
ストーリーが男視点でしか語られないことの気味悪さを感じます。

戦後40年経っても、自分が死なせた部下のことだけを悔い、自分がその人生を狂わせた姑娘(のちに妻)の若くしての病死には責任を感じる様子もない部隊長。40年を経て部隊長に再開し、部隊長の背負った罪の重さに涙を流す主人公。
この物語のなかで、姑娘は部隊長を躓かせた石のような存在です。部隊長の背負わなかった姑娘に対する罪、主人公が目を向けることのない姑娘の家族の不幸、無視されたものの中に、戦争の咎がある・・・。
強姦は魂の殺人です。


スパムコメントがいっぱいつきそうなので、この記事のみコメント拒否設定にします。コメントする場合はすみませんが前後の記事につけてください。
なお本書に艶なシーンはありません。無味乾燥な絵です。収録された他の短編も全部戦記ものです。

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