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最後の授業 : ぼくの命があるうちに / ランディ・パウシュ, ジェフリー・ザスロー著 ; 矢羽野薫訳.
2008 / 08 / 05 ( Tue ) 22:33:18
余命6ヶ月を宣告されたパウシュ教授の最後の授業。
学長が<テーマは楽しむことにしてくれ。君を楽しんで生きる人として記憶していたい>と言ったけど、著者は<それは《魚には水が必要だ》というようなものです>と断ったのだとか。

最後の授業 ぼくの命があるうちに

/ ランディ・パウシュ, ジェフリー・ザスロー著 ; 矢羽野薫訳. -- ランダムハウス講談社, 2008

それで結局パウシュ先生が何を講じたかというと、自分が人生から受け取ったものと、それを次代に伝えていけることの喜びです。

この次代の人には研究者としての後進、学生、わが子が入っています。

直接にはそこにいる学生に向かって語っているけれど、授業は録画されており、今は幼いパウシュ家の子どもたちが大きくなったとき、DVD(あるいはその次代の最新機器)で見ることが出来るのです。
教授は自分が見ることのできない、大きくなったわが子に向かって語ったのです。

この本には、最後の授業の様子だけでなく、その前後の家族の様子や心境が書かれています。
授業はまだ著者が元気なうちに計画されたもので、死病を得た上に授業の日が妻の誕生日(二人が生きて祝える最後の誕生日)だったことで、授業を断っても誰も悪くは思わないという状況で、それでも授業をすることに決めた理由、そして授業の後で元同僚や教え子やインターネットで授業を見た友人からどんな感想が寄せられたかも書かれています。

ジェフリー・ザスローというライターに助けられたにしろ、少しでもわが子と遊び、妻と語らいたいはずの時間を割いて、本を書いてくれたことに感謝したいと思います。ポジティブに生きることの素晴らしさをユーモアをもって伝えてくれたのは偉業です。

ランディ・パウシュさんは7月26日に亡くなりました。ご冥福を祈ります。

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<追記>授業の録画DVDつきの本もあります。
最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版


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