××が死んだ
![]() ![]() 「母ちゃん。××が死んだ」 と言いました。 ××君は息子の高校時代の部活動の仲間。 3年間濃密な練習と試合に明けくれ、卒業後もたまに、球を打ちあうためだけに会っていた友だち。 「××君が? なんで?」 「交通事故だったみたいだ」 「本当に、本当に死んじゃったの?」 「うん。葬式も済んでるって、××と同じ中学の先輩が教えてくれた」 ああ、きっと、多くの人に知らせることができなかったんだなと思います。 ![]() ××君の親御さんは、葬式を出す時もまだ、もしかしたら今も、××君の死を信じられなかったのだろうと思います。 だってどうしてそんなことが信じられるでしょう。 幼い時から卓球に明けくれた男の子。二十歳を超え、医療職に向かって勉強していた××君。 それが突然この世界からいなくなり、二度と帰って来ないなんて、信じられるわけがないです。 ××君はもう21歳になっていたかしら。 早すぎる、早すぎる、早退です。 |
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