続・大空のサムライ/坂井三郎
![]() 著者は元零戦のパイロット。「永遠の0」に登場する撃墜王です。
読むまえは二つの危惧がありました。 文筆は専門外の人だから、だらだらと読みにくい文章なんじゃないか。世界的に軍功名高い人だから、過去の栄光の自慢話になってやしなしか。 ・・・・どちらの心配も見事に空振りでした。 緊張感ある間延びしない文章、驕りのない人柄。 刀の鍔で相手の眉間を打つという故事だけは繰り返しが多いですが、そこを「長めの格言」として読めば、気になりません。 1冊を通じた構成力は確かな記憶力に支えられたもので、その記憶力は往時の集中がいかに研ぎ澄まされたものだったかの査証だと思います。 記憶力集中力が抜きんでていなければ撃墜王にはなれないし、常に謙虚に研鑽し続ける人格がなければ生き残れない世界だったのだと、あらためて思います。 どうして正編を飛ばして続巻から読みだすのかというと、図書館にこれしかなかったから。永遠の0 (講談社文庫)を先に読んでいれば、続巻から読んでもまったく困らないです。 |
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