映画「そして父になる」
![]() ![]() 福山雅治が、我が町のこの景色の中にいたのを知らずに、その日その時間町外へ出勤してしまったなんて、知らぬこととはいえ私のバカバカバカ。 映画に出て来るアユのいる川は、川原が広く川幅も広く、向こう岸は深い若干暗い緑で、子どもと育ての親を分かつものの大きさを暗示するかようでした。 いずれ両家が協力して乗り越える日があるかも知れないけれど、その川は大人より子どもにとってより過酷な深さと幅を持っていたことでしょう。 これからこの川の川原に降りるたび、私はこの映画を思い出して念じます。どこかにいる、一度ねじれた絆を持つ親子が、今は幸せでありますように・・・・・。 |
カネを積まれても使いたくない日本語/内館牧子
![]() こんな言葉使いをしている人は一発で落とす、という企業の採用面接者の言葉が力強かったですねえ。NHKアナウンサーと並んで採用試験の面接官も日本語を守る砦だと思います。 正しい日本語が使える学生は、物事を真摯に考えていると評価してくれる企業があったら、その会社の商品を買います。本文ではどこの面接官か企業名が明かされなくて残念でした。 正しい日本語で話せることが採用基準になるのは悲しいことですが、ぼかし言葉ばかり使っていたら知的に見えないと、全学生に自覚してもらいたいと感じた一冊でした。 顔文字大好きな私は耳に痛いところもありましたo(- -;*)ゞ。 今だって「ぼかし言葉ばかり使っていたら痴的に見えます」と書きたかったけど、若者に正しい日本語を使ってほしい大人として自粛しました。 |
5回の裏だからこそ
![]() ![]() 私は名前を呼んで応援することが出来ないけれど、グランド整備のためにだけグラウンドに出て、トンボを持って走っていく部員に、声なきエールを送ります。 自分の仕事を勤め上げることが、世界を回して行くんだよ。あなたも私も一緒だよと、背番号のない背中に向かって念じると、視界がぼやけてきます。 今日はファールボール回収のためにスタンドを走ってやってきた部員が、ボールを拾ってくれた人に対してサッと帽子を脱いで、45度のお辞儀をして去っていくのを見ました。 ![]() 5回裏の攻撃のとき、それまでスタンドで応援していたユニフォーム姿の部員がほとんどいなくなりました。彼らは5回裏が終わったらすぐにグラウンド整備に入るため、グラウンドの入り口近くに控えているのです。 相手高校の応援席でも同じように、部員がグラウンド整備の準備に移動したため、スタンドのユニフォーム軍団の3分の1が欠けていますが、こなたのスタンドに残ったユニフォームはほんの数人、あちらは何十人。 いましもこちらの攻撃なのに、応援がさびしい・・・・・。 ![]() そしてその後方では、揃いの練習着を着たサッカー部の集団が、中央の通路に出てきて、野球部員と同じ振付で、野球部員よりキレが若干鈍い踊りつきの、応援歌を歌っています。それまで、ずっとメガホンを振るい続けて応援していた彼らが、通路に出て肩を組んで、野球部員と同じ応援をしているのです。 部員の数で負けてさびしいことなど一つもない。野球部が戦っているのではなく、学校が戦っている。 滂沱の涙で、もはや試合なんか見えない私。 今冬はきっと、サッカー部の応援に行こうと思います。 |
挿木と咲きそうなビクトリア
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