群馬の錦秋
![]() ![]() ![]() 神流町通り抜ければ平仮名の「れ」さえ恐竜の仲間に見える 冬桜どんなに咲いても華やかに決してならない冬桜 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() というのが、とても怖かった。 「ペコロスの母に会いに行く」を読んだばかりで、かつ人気のない山間の細い道だったから、30年この歌を聞いてきて初めて、恐いと感じました。 |
三週間咲いて散りぬるサンセット
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うちの犬(ムク)、知りませんか?/たかぎなおこ
![]() 愛犬の一生というより、一匹の子犬(ムク)が成長し、老いて死ぬまでの間に、人間の女の子がどれだけ成長し、歩を進めるかを描いた作品。 中学に行ったら新体操部に入ろうと、畳の上でリボン演技に励む小6女子。中学に入学したら新体操部はなかった・・・って、遠い私立中学に行ったんじゃなくお姉ちゃんが行った地元中学に行ったのに、そのくらいのリサーチもしなかったんかい(笑) 卒業文集にみんなが「将来の夢」として看護師、プロスポーツ選手などの職業を書いているところに一人「ハワイ旅行」を書くお気楽者。 その子が一人上京して、絵を描く仕事という夢に向かい合うようになって行く。 成長っていいなあ。子どもっていいなあ。成長の余地がいっぱいある、若さっていいなあ。老いて世を去る時のムクの姿がいっそうその思いを深めます。 著者とムクは、きっと、共に成長した同志のようなものなのでしょう。この本を読んで、自分にとってのムクを思い出せた人は幸せだなと思います。 |
ペコロスの母に会いに行く/岡野雄一
![]() まんがでなければ描けなかったろう、ボケた老母の幸せ。そしてそれを見守る中年男(ペコロス)の幸せ。 老いるまで生きなければ、こんな夢は見られなかったでしょう。この夢を丹念に見守る息子がいなければ本は生まれなかったでしょう。すごく美しい夢の本。ありふれていて貴重な、幸せを閉じ込めた、本。 こんなふうに見守ってくれる息子がいるのなら、老いるのもまた、いいことのような気がします。 多分これが私の2012年イチオシの本になります。 |
公孫樹
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障害者という言葉
![]() ![]() ![]() 「チャレンジド」というカタカナ化もありますが一般的ではない気がします。 ![]() ![]() ただし、障害は社会の側にあり、そのことをよく知る人が「障害者」だと思っています。 高齢になれば誰だってハンディキャップ(社会的不利)handicapを経験するようになるでしょう。 ![]() ![]() 誰だって他人と同じ人生は送れません。互いに学び合うことが、みんなの生きやすい社会の始まりだと思います。 |
ことり/小川 洋子
![]() 「博士の愛した数式」の博士もこの物語のお兄さんも、障害者です。博士は記憶障害、お兄さんはコミュニケーション障害。 けれど少欲知足の、幸せを知る人です。世間からは何か欠格しているとみなされているけれど、世間の人の方こそ足るを知ることに関して欠格しています。 「ことり」の主人公は鳥語を解し人語を話せない兄を世話し、見送ります。 兄は職業を持たなかったけれど、弟は就業し、兄の死後も一人で社会生活を営むことができました。でも、寡黙で少欲知足だった(=人と変わっていた)ために、世間の誤解と迫害を受けます。 人と争うことを好まず、隠れるように暮らしていた主人公が最後にしたことは、ものすごく行動力にあふれたことで、自分の欲で動かない彼だからこそできたこと。長い長い廊下を歩いて行って、最後にたどりついた窓を開け放ったようなラストでした。 |
卓球部、気魂の結果
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晩晩秋のクレマチス
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ダ・ヴィンチ11月号
![]() (男女逆転)大奥のテレビドラマ化と映画化を当てこんだ?ダ・ヴィンチ11月号。私はこれがバックナンバーになってから読んだし、ドラマはもうクールの半分以上見ちゃってるのでかまわないけど、テレビ(家光有功編)より映画(綱吉右衛門介編)の方が面白そうに書かれている気がする。気のせいかな? ジェンダー視点からの記事歴史的視点からの記事、いろいろ取り揃えていますが、「さよう」という言葉を使いこなしてさまになるのは上野千鶴子先生ただひとりです。 |
映画「綱引いちゃった」
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三匹のおっさん ふたたび/有川浩
![]() 巻頭のまんががいやだなあ。人物のイメージに枠をはめられるようで、このまんがなからましかばとおぼえしか。 本文は楽しく読んだけれど、あとがきが心に痛かった。図書館で借りた本でこの作品を読んだ人はみんなバツが悪かったんじゃないかしら。 私はよしながふみか羽海野チカが描いている出版社にしか投資していないかも・・・・。 |
はぐれ茶屋
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セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱/坂爪真吾
![]() い・やー、語る語るよ赤裸々に。 大学(最恐の上野千鶴子ゼミ)でした研究を実社会に生かして武器にするところがよかったですね。机上の空論にならない実践(ホストとして働きながらで水商売研究したり、コムスンの試験を受けて夜間の派遣介護業務についてオムツ替えをしたり)がアクティブ! 「性とは、生殖とは」を語るためには、自身のオリジナル婚活法まで語ってしまう、尋常ならざる情熱。・・・・もう、ほんとに、一読の価値あり! |
凶器の靴
![]() ![]() ![]() かかとの高さが10cmもある靴でつま先が横広(EEとかEEEとか)の靴を見たことありません。外反母趾とねんざの両方の危険がありそうです。 ![]() でも階段の上の方でバランスを崩した人が落ちてきたら、混んだ階段で将棋倒しが起きたら、完璧に避けるのは無理です。 公道と公共の交通機関では、ヒールの高さが10cm以上あるプラットフォームシューズの着用を禁じてほしいです。危険物取扱法かなんかで。 テーマ:健康で元気に暮らすために - ジャンル:心と身体 |
オンナの建前?本音翻訳辞典
![]() 前半は「いや、これ、男と女でなくてもよくあることだから。大人として心得ておかなきゃね。」と思って読んでたんですが、最終章はさすが「オンナの建前?本音翻訳」だなあと思いました。 (最終章は言って見れば閨房会話術。通勤電車で読むとばつが悪いです) |
全治一週間
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クレマチスの場所に
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日本の七十二候を楽しむ /白井明大
![]() 「図書館で2回借りて、まだ読みたいことがあったら購入する」というのが私の一般書購入基準ですが、これだけは一回借りた段階で「買おうかな?」と思いました。 一般書だけど、辞書のような歳時記のような楽しみ方が出来るからですね、きっと。 イラストもきれいです。旬の食べ物の調理の仕方や、鮮度の良いものまたは食べごろの個体の選び方が書かれていて、著者が男性とはちょっとびっくり。 「穀雨」の項に『葦牙(あしかび)のごとくふたたび国興れ 長谷川櫂』が載っていて、「今生きている人のための本」だと感じました。 一つだけ不満なのは「彼岸花」の説明に『この花には毒があり、口にしてはいけません』と書いてあること。 水仙もオシロイバナも彼岸花も全草に毒がありますが、特に毒性分が集まっているのは根です。食べないように注意するなら水仙やオシロイバナにしてほしかったです。 毒のある花は色々あるけど、誰が彼岸花の花を食べようと思うでしょう。 彼岸花は飢饉の時(その鱗茎を何日間も川でさらしてから)食べるために、人里近くに植えられた凶荒作物です。 |
師走に向かうクレマチス
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白い花より紅い花
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埼玉の逆襲 /谷村昌平
![]() テレ玉(テレビ埼玉)を知ってる人なら楽しんで読めると思います。 ![]() そして夕飯のデザートにヤオコー(埼玉発祥のスーパー)のおはぎロールを食べました。 さいたまんきつ。 |
思い通りの死に方/中村仁一・久坂部羊
![]() 体の不自由も痛みも「年のせいだから受け入れろ」と言われてもねえ・・・・。 いずれ死ぬことは仕方がないとしても、腰が痛い膝が痛い何が痛いというのを、我慢しろというのは殺生だと思います。 老いることは、すなわち高齢障害者になること。元気な年寄りは例外なのだと口をそろえるお二人。だったら、だからこそ、年寄りの体の痛みにはもっと同情してしてほしいと思いました。 しかし、老いにともなう痛みの問題以外は、「死と太陽はみつめられないから、死をちら見しながら、明日死んでもいいように毎日を生きよう」という話など、その通りだなあと思うことばかりでした。 きんさんぎんさんは例外です、元気に長生きする人より不自由な長生きをする人の方がずーーーーっと多いのですと二人は言うけど、「生き方上手」な人には触れません。きんさんぎんさんがマスコミの寵児(児?)になったのはマスコミの意思だけど、「生き方上手」は本人の意思で世に出、マスコミにもてはやされた本。今上天皇の病気治療法には言及するのに聖路加の医師の生き方には触れずじまいというのが、画竜点睛を欠くなあ・・・・。 |
本屋さんで待ち合わせ/三浦しをん
![]() 『読書委員会で、私は「色物担当」と目されていた。なぜだ。改めて見返してみても、とくに色物をとりあげているとは思えないのだが・・・・。あ、色物ってのは、私が色っぽいって意味だったのかな。ちがうか。私の存在自体が色物ってことか。』という前書きの中の一文からしてしをん節炸裂です。 新聞の書評欄で一度は読んだはずなのに、通読するとまた面白い書評集。「新聞を読んで自分も読んだ」本については特に興味深く書評を読みなおし、自分の感想としをんさんの感想の違いを比べるのが面白かったです。 また新聞で書評を読んだ時は食指が動かなかったけれど、この本で再読したら「ここまで書かれてどうして今まで読まずにいられたんだろう」となった本もあります。 かつての自分がなぜかつてその本を読まなかったか考えるのも一興。「あのころ、ぎりぎりいっぱいで走っていたからなあ。今ならこういう本の面白さがわかる気がする。ああ、よくここまで来たなあ」なんてね。 |
定型文のコメントを下さる方へ
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フービまさかの三番花開花
![]() ![]() ![]() ![]() 右はアンカーの座を奪われたジャックマニーとサンセット。 ![]() 置き石をどけると「あたしちょっと横になってただけ。眠ってませーン」とすぐに起き上ったプリンセス・ダイアナとルイズロウのつる。 ふせておいたところより先の葉っぱが枯れたら置き石をどけてひっぱって見ようと思っていたんですが、引っ張るまでもない結果が続きます。 ![]() 鉢植の鉢替えもしましたが、1年間地上部に何にも見えなかった(そしてこの機会に捨てようとしていた)ミセス・スペンサー・キャッスルの根っこがまだいい色をしていたので、また別の鉢に植え直しました。 いつか芽が、出るかしら。期待し過ぎちゃ、いけません。 |
最後尾のジャックマニー開花
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わさおデイズ /菊谷節子
![]() 映画「わさお」を見て、映画の話はどこまで実話なのだろうか?という疑問を解くべくこの本を翻くと、ハズレ。わさをの生い立ちについてはほとんど触れられていません。ただの写真集としてご覧くださいませ。 ネットで検索したところ、わさおと母ちゃん(菊谷節子さん)の存在だけが実話で、ストーリーはすべてフィクションらしいです。ただ元気に遊んでいるだけの犬をモデルに、あれだけの物語を編みだした脚本家と監督に敬意をを表したいです。 |
ばらとキクと皇帝ダリア
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毎日やらかしてます。/沖田×華
![]() アスペルガーがどんな障害か、簡単にわかります。 そして大事なのは、どのくらい普通なのかも分かること。 たとえば著者は国家試験に合格して看護師資格を持っています(努力すればできる)が、それを取得するために本人と周囲がした苦労は尋常ではなく、アスペルガーの大変さがわかります。 著者はAD・HD・LDも持っていて、この三種類の傷害の特徴を実に端的に書いてくれてます。大変分かりやすい。 (もちろん体系的網羅的に分かるためには他の本も読まなきゃいけませんが、手っ取り早くイメージをつかむのにはいい本です) この本の中で一番難しいのは著者名の読み方。「オキタバッカ」と読むそうです。 |