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江戸幻想批判 : 「江戸の性愛」礼讃論を撃つ / 小谷野敦著. -- 改訂新版
2009/02/28(Sat)
学者の喧嘩(学術論争ともいう)は面白い。面白いよ!

江戸幻想批判―「江戸の性愛」礼讃論を撃つ
. -- 新曜社, 2008

はなはだ喧嘩好きな学者(勇猛果敢な論者)、小谷野敦。論拠を持って戦う男。
今回の相手は江戸幻想の担い手たち。
江戸幻想とは「江戸には自由で豊かな性があった。遊女も蔑視されていなかった」という最近流行の江戸時代観です。

たとえば夜這いという習俗に、訪われた側の拒否権があれば自由な性の謳歌とも言えましょうが、娘に拒否権がなく、若衆だけに選択権があるなら『強姦を認める慣習』ということになります。

「よばいのあったころ : 証言・周防の性風俗 / 向谷喜久江著. -- マツノ書店, 1986」や「夜這いと近代買春 / 森栗茂一著. -- 明石書店, 1995」等を引きながら、自由な性を謳うとき、誰にとって自由なのか吟味しないと非道を見逃すことになると訴えるくだりは、まさしく「撃つ」勢いです。

ただ、栗山一夫の筆名が赤松啓介だと知らない読者は相手にしていないのか?という恨みはあります。(疎外感を感じた読者がここに一人)
赤松啓介名での著作が多い栗山氏を批判するとき、どうしてあえて露出度の低い本名を選ぶのかなと思います。どっちで批判してもいいから、栗山一夫の筆名が赤松啓介だと書いておいてくれたら親切だったと思います。
(関係ないけど、栗山さん、学者が学術論文を書くのにどうして筆名が必要なのかしら??)

岸田秀さんとの往復書簡も読み応えがありました。岸田さんは懐の深い人ですね。後進の学者に「あなたは勉強不足です」なんて言われても喜んで返信を書いています。(今度性的唯幻論序説―「やられる」セックスはもういらない (文春文庫)を読んでみよう)
小谷野さんはどこまでも慇懃に、しかし批判の手は緩めず、大変味わい深い(笑)文章です。

最終的にはどっちもウンと云わず、見解は分かれるのですが、往復書簡がここに収録されるということは、双方にとって得るもののあるやり取りだったということですね。
私にとっては批判に対して学者がどう応じるか、反論に対してどう応じるか、というルールについて書かれていたのが収穫でした。何を論拠と認めるか認めないかというところで結論なし(もの別れ)だったのが惜しい!

この本を以って学者の喧嘩ルールが全部分かるわけではもちろんないけれど、学者の生業が垣間見られて、ああ、面白かった!!

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世界のスローハウス探検隊 : 日本・世界の「建築家なしの住宅」を巡る / 中山繁信著
2009/02/27(Fri)
読むうちに、けーむりたーなびく苫屋こそ、わぁがなつかーしき住みかーなれって歌いたくなりそうです。

世界のスローハウス探検隊―日本・世界の「建築家なしの住宅」を巡る
. -- エクスナレッジ, 2008

将来一人暮しのおばあさんになったら、私はゲルに住みたいです。
電気・水道・ガスが引いてあるゲルなら言うことなし。
ゲルの中に畳2枚の和コーナーを作るのは無理かな?

人生後半に入り、これから家を建てることはないだろうと思うと、自分で家を選んだり建てたりするのに憧れます。まかり間違ったら、本当に持てるかもしれない家がこの本には載っています。
トイゴ、ヤオトン、トゥルッリ、三味書屋、ゲル、南アフリカの泥の家・・・・。
あとは勇気を持つだけ??


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セルフビルド : 自分で家を建てるということ / 石山修武文 ; 中里和人写真
2009/02/26(Thu)
横長の本は開きづらく、めくりにくいよ・・・・。

セルフビルド SELF‐BUILD―自分で家を建てるということ
-- 交通新聞社, 2008.4,

“セルフビルド”の“家”を見たかったのに、雉センターとか格納庫も混ざっているし、神長官守矢史料館なんて“セルフビルド”でも“家”でもないと思います。
それに、藤森さんが自ら漆喰塗りをしたとしても、それをもって神長官守矢史料館をセルフビルドと言っちゃったら、職人技が、その職人を探し出した建築歴史家をも唸らせた、伝統技術が泣くんじゃないか?

そして0円ハウス。
確かに“自分の家”を“セルフビルド”したと言えるだろうけど、「事情があって月に一度家を移動しなければならない」と書くのは何故?
0円ハウスがホームレスの家であることは有名なこと(「0円ハウス」という本も出ている)なのに、なぜ隠すかしら。

家に限らず変わった建物を見たい人におススメの本です。



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女の絶望 / 伊藤比呂美著
2009/02/25(Wed)
図書館では914.6(随筆を著す分類番号)を付すけれど、私の中では367.2(女性問題)に分類される本。

女の絶望
-- 光文社, 2008

生まれてこのかた女です。苦労しどおしの人生ですが、おばさんになったら楽になりました。セックス、子離れ、更年期、離婚、老い、親の介護など、江戸弁の語りにのせて語りたおす女の生きざま。

と抄録にはあります。
これがねえ、絶望を書きながら明るいんですの。多くの女の絶望に寄り添うけれど、どこか突き抜けていて、苦労はしても大丈夫って感じがあります。

この人は、泣くときは盛大にわあわあ泣くけれど、メソメソ自分を哀れんだりグチグチ不運を託ったりはしないんだろうと思います。
伊藤ふきげん製作所」「おなか ほっぺ おしり トメ」と読んできて、『自分で選んできたことだからしょうがない。だけど辛いものは辛いのよね、よしよし』と自分を慰めてまた進みだす女の強さを感じます。

今回の「女の絶望」には更年期のことがドーンと書かれていて、「年をとるのも悪いこととは限らんわい。結構面白いかもしれないわ」と思います。

これから50代を迎える女性におススメの本。元気出していきまっしょい。

でも、本当に読んで欲しいのは男性、それも15歳から50歳の女性パートナーがいる男性なんですけどね・・・・。


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おんなのるつぼ / 群ようこ著
2009/02/24(Tue)
文庫のエッセイ集にもかかわらず、結構な数の大学図書館が蔵書にしている本。

おんなのるつぼ (新潮文庫)
. -- 新潮社, 2008. -- (新潮文庫 ; 8508, む-8-20)

この本を読んで、女が50歳代になるということは体型の崩れを受けいれるということだなと思いました。
私はまだ40代だから、体型の崩れが受け入れられない。受け入れなくても崩れは進む・・・。
受け入れてしまえば精神的には楽になるけど、これがどうして受け入れられないもので。

そして50歳代になるということは、実の親との類似性が顕著になるということらしいですね。体つきやらしぐさやらにDNAの繋がりがくっきりと浮かび上がるという話。ああ、愉快じゃない話だわ。

なーんか近未来の話は暗くなって嫌。

若者が読むと面白いと思います。
中年以前の人が読むと、異文化を知る面白さが溢れていると思います。



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ぼくは猟師になった / 千松信也著. -- リトルモア, 2008
2009/02/23(Mon)
生計という面から言えば第二種兼業猟師だけど、気持ちの面からいえば限りなく専業に近い第一種兼業猟師。
家業をついで最後に残った老人ではなく、最近猟師になった30歳そこそこの「ぼく」が書いています。

ぼくは猟師になった


住まいを探せばイノシシの解体が出来る庭付きであることが必須条件。結局トイレも風呂もない山奥のアトリエを借りてしまう。
就職先は猟に理解のあるところを選んで、猟の解禁日は必ず休む・・・・とくれば、生活の中心が
猟であることは明らかですね。

「ぼく」がやってるのは罠猟です。猟銃は使いません。猟師は必ず猟銃を持っていると思っていた私は、初っ端から蒙を啓かれます。
鹿や猪を捕まえても家畜市場には出せません。かといって野獣市場はありません。自分で解体して友達を呼んで食べるか、解体してすぐなじみの肉屋に持ち込むのです。
残った肉は冷凍か燻製にして保存し、骨や食べられない部分は山に埋めて山に返します。

皮を自己流でなめして使うこともあります。

命を奪って、命の入れ物をいただく生活。屠殺や解体が消費者の目の前で行われることがないだけで、家畜の肉を食べている人もみんな、同じ。私たちは命の器または命の乗り物ををいただいているんですね。命を追い出して初めてそれをいただけるんだと、獲物が肉になって行く過程を読んで思いました。

直接命を奪う猟師は、獲物を無用に苦しめないし無駄にしない。
願わくは家畜も、猟師の手にかかった獲物のように、懇ろに食べられますよう・・・・・。

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ツレと私の「たいへんだ!」育児/細川貂々著
2009/02/22(Sun)
専業主夫と漫画家の子育てやいかに。

ツレと私の「たいへんだ!」育児
文芸春秋 2009.1

目新しいことは何もない、ただの育児まんがでした。
息子の保育園の同級生には、お父さんが育児休業をとった家が二軒あったし、現在は自分ちに専業主夫がいるという、私の来し方が「ありがちな話だ」と思わせているだけで、世の中的には特異なマンガなのかもしれませんが・・・・。

一つでも多くの出産経験話を読んでおきたい人におススメです。



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読んでいない本について堂々と語る方法 / ピエール・バイヤール著 ; 大浦康介訳
2009/02/21(Sat)
本の中身は読まずともよい。本について語るとき、必要なのは“関係性”だ。
と読み取ったところで、本を置きました。通読せずとも、この本の著者だけは文句を言いますまい。

読んでいない本について堂々と語る方法
. -- 筑摩書房, 2008

司書が分類番号を打つために必要なのは、タイトル・副タイトル・目次・著者経歴。それだけで判断がつかなければ前書き、後書きを読み、それでも自信がなければ序章を読みます。
通読しなければ内容が分からない(分類番号が付けられない)本なんて滅多にありません。

参考業務で必要なのは、その本の内容が、先行文献に対してどこが新しいか、同時代の作品の中でどういう位置にあるか、著者の前著と何が変わったかを知ることです。書評を読んで足りることもあれば、本文を読むときもあります。

図書館の本を全部読むなんて不可能ですから、司書は皆、読んでいない本について語って暮らしているのです。今さら読んでいない本について堂々と語る方法もなかったな、と思いました。

これから図書館員、書店員、批評家を目指す人向けの本です。



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図書館ねこデューイ : 町を幸せにしたトラねこの物語 / ヴィッキー・マイロン著 ; 羽田詩津子訳
2009/02/20(Fri)
アイオワ州のスペンサーという町の公共図書館で実際に飼われていたネコ、デューイ。
フルネームはデューイ・リードモア・ブックス(Dewey Readmore Books)。

図書館ねこ デューイ ―町を幸せにしたトラねこの物語
. -- 早川書房, 2008

図書館学をやっていて、デューイという命名にグッと来ない人はいますまい。デューイ十進分類法、なつかしいなあ。

さてこのデューイ、実に図書館猫にふさわしい猫です。デューイの図書館猫としての優れた資質をあえて一言でいうなら、“カウンセリングマインド”かな。

そう、図書館猫はどんな猫でも勤まるというものではありません。
デューイは、利用者と職員込みで図書館を愛した猫でした。


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今朝のロッカールーム
2009/02/19(Thu)
20090214沈丁花の目覚め今朝は××線がわずかに遅れ、普段は乗れる△△線の急行に乗り継ぎできませんでした。次の電車は・・・・・?
準急です。万事休す

もう帰っちゃおうかなと一度は思いましたが、でもまあ出来るだけのことをしてみようと、そのまま準急に乗り、○○駅着8時32分、ダッシュ 職場着8時38分。ゼーハーゼーハーゼーゼーハーハー(←死にそう)

始業は8時40分。
転がり込んだロッカールームに居合わせた人は3人。私を入れれば4人です。
「お先にー」と一人先に出て行きましたが、それ以外に何の発語もありません。みな沈黙して着替えています。静かです。

私が息を切らしていてしゃべらなければ、私さえしゃべらなければ、女性が三人集まってもこんなに静かなのか!
いつも自分がしゃべっていたから、静かな環境というものを知らなかった。
私がいなければきっと、静かなときもあるんだな!!

なんてことに気づいた、今朝のロッカールーム。
でも・・・・明日はきっとしゃべります。それが私だから。

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羽生 : 「最善手」を見つけ出す思考法 / 保坂和志著
2009/02/18(Wed)
3月のライオン」の参考文献として読了。これでいい。さあ来いライオン早く出ろ第3巻!

羽生―「最善手」を見つけ出す思考法 (知恵の森文庫)
. -- 光文社, 2007. -- (知恵の森文庫)

これは将棋の本じゃないんだそうです。『著者は、棋士・羽生善治のインタビュー、自戦記などを丁寧に読み解き、彼の思考の「核」に迫っていく。』ということで、そう、私にもわかるところがある。いやあ、すごくいい本ですね。

つまり私が理解した範囲では、<大概の棋士の場合、『読めた』と思った瞬間に盤上の駒に自分の読み筋が優先して、盤上で何が起きているかを見落としてしまう。しかし、羽生は常に盤上から発想し、自分の読んだと思った手に囚われず、最後の最後まで読み続ける>ということです。

読み続けること考え続けること定石を知りつつあらゆる可能性から逃げないこと。それが羽生であるということ。

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どうせ、あちらへは手ぶらで行く―「そうか、もう君はいないのか」日録 / 城山 三郎【著】
2009/02/17(Tue)
そうか、もう君はいないのか」は、作家が書きたくて書いたもの。
しかしこれは?

どうせ、あちらへは手ぶらで行く―「そうか、もう君はいないのか」日録
新潮社 (2009/01/25 出版)

これは書いてしまったもの。
奥さんの晩年から奥さんの死後、自分の手帳に記した日録。自分のためにだけ書いた三行日記。
作家は、人に見せることを想定してなかったんじゃないかと思います。だからこそ赤裸々ともいえます。

でもね、赤裸(あかはだか)は痛々しいものです。
城山氏が作家として最後にどうしても書いておきたいと願った「そうか、もう君はいないのか」を世に問うた以上、メモ書きのような日録刊行は、二匹目のドジョウねらいとしか思えません。


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第679回「花粉症ですか?」
2009/02/16(Mon)
20090208山茶花咲いた花粉症です。つらいです。ガーゼのタオルで洟をかんでいます。それでも鼻の下が痛くなったときは馬油を塗っています。

アレルシャットは綿棒に「これ以上乗らない」というくらい乗せて使い、マスクと併用すると効果があるようです。ガーゼや保湿ティッシュを取り出すのが間に合わず、洟が垂れてしまうという事態を防止する効果が。(この効果は円滑に社会生活を営もうとするとき、大変ありがたいものです)

アレルシャットでマスクいらずになるような人は、花粉症ではなく「花粉症のきらいがある人」に過ぎないと、私は思います。



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クリスマスの本場 ドイツふれあい紀行 : 深まる友情広がる交流 / 伊関武夫文・写真 ; 伊関光代写真
2009/02/15(Sun)
クリスマスに本場があった?! 地元図書館の新着紹介でタイトルを見て、ビックリ仰天。

角川地球人BOOKS クリスマスの本場 ドイツふれあい紀行 深まる友情 広がる交流 (角川地球人BOOKS)
-- 角川学芸出版, 角川グループパブリッシング (発売), 2008.12, -- (角川地球人books)

リクエストをかけて本館から取寄せてみたら、こりゃあ、・・・自費出版物のようです。
ドイツに親戚や友人がいる人、クリスマスシーズンにドイツを旅行したい人は、読む価値があると思います。あとドイツを舞台にした漫画や物語をを描きたい人にもいいかも・・・・。

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旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ
2009/02/15(Sun)
動物は、弱い個体や変わった個体を排除するが、人間だけが弱さや違いを個性と捉え、個性を生かすことができる。それがヒトであることの素晴らしさだ・・・と引き際の園長がいいます。

一編の映画をかけて、それが伝われば、映画は成功だと思います。
ヒトって素晴らしいと、見ていた人が思えたなら。

みんな違ってみんないい。そう思えるのはヒトだけなんだと、映画を見て知りました。



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本日バレンタイン
2009/02/14(Sat)
20090214息子に来たチョコ古い友人から郵送でチョコレートが届きました。息子に写真のチョコ、私にはマシュマロ、夫にはオバマチョコ。
オバマ新大統領の絵が描いてある、いかにも受け狙いのチョコをかじりつつ、「本当に俺のためにチョコを選んでくれるのはKさんだけだよ・・・・・」と夫がつぶやきます。

それが全くその通り。Kさんは毎年かならず笑っちゃうチョコをくれる、いーいお人です。

妻? うちの妻(私)はチョコレートティラミスのケーキを3つ(家族の人数分)買ってきました。自分が食べたいものを買っているのがバレバレです。


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いよいよバレンタイン
2009/02/13(Fri)
20090214息子に来たチョコの中身続々と息子にチョコが届きます。私の同僚や私の先輩からです。「いつも息子さんのおもしろい話を聞かせてもらってるから」と。

「岳志ー。Aさんが岳志にって」
「岳志ー。Bさんが岳志にチョコくれるって」

「わーい。あれ? お母ちゃんはもらわないの?」

いいとこに気がつくじゃないか、息子よ。
あと一歩、なぜ自分がもらえるのか?と気がついたら、君はもう大人さ・・・・。



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早めのバレンタイン
2009/02/12(Thu)
20090214息子に来たチョコの箱夫のメ-ルを無断転載します。

岳志がチョコレートをもらいましたあ~あ~ぁ~ ( ̄□ ̄;)!! 高野さんからだけどね。


文中の高野さんはお隣に住んでいる80代独身(未亡人)のおばあちゃんです。
愛の告白でないのは明らかだけど、それでも、それでも夫は、岳志に先を越されたのが悔しいらしい。
男って大変ね・・・・。



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臍は谷委員会の解散
2009/02/11(Wed)
20090211何の花?スキーに行ったのですが、、、。

私の招集している私立『臍は谷委員会』(集合地点は丹田)が、ちょっと急な斜面になると勝手に解散してしまうんです。

委員は私の「意識」「神経」「意志」などで、緩斜面でこそ連携しあって臍を谷側に向けるよう努力するのですが、斜度が10度を超えると連携が怪しくなり、15度を超えると散り散りになって何にも残りません。

あ。「ひええええ」という悲鳴だけは残るか。。。。




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本の雑誌 = 通巻308号(2009.2)
2009/02/10(Tue)
特集「タカタマ対談リターンズ!」って何? カヌー漕ぎ漕ぎ川下り対談だと。本に関係ないじゃん!
記事の一つや二つや三つ、本に関係なくてもいいさ。連載の1本や2本、本と無関係でもいいさ。でもメインの特集がこれって、誌名に偽りありか?

本の雑誌 308号


って固いこというなよ。(言ったの誰?)残りの95パーセントは本の話なんだから。
今回もコッテコテの本の雑誌。いくら活字が好きでも、あまり小さい字のコラムは勘弁して欲しい・・・。
しまった、また愚痴っていたか。虫眼鏡を使えばいいことよね。大事無い。大事無い。

今回の秀逸は池澤春菜さんの『乙女の読書道』。
シェリ・S・テッパーの女の国の門 (ハヤカワ文庫SF)と、ウェン・スペンサーのようこそ女たちの王国へ (ハヤカワ文庫SF)を並べてきましたよ?!

 SFの面白さは、世界を裏返しにしてしまう遊び心。

中略。

 そしてこの二作がSFとして認められているということは、今の社会にまだまだ男女格差があるということなのかも。
 フェミニストでこそないけれど、女性としてとても面白く読めたこの二作、あなたなら、どう読みますか?

ときたもんだ。

惜しむらくは二作でなく三作にして大奥 (JETS COMICS (4301))を加えて欲しかったな。

さあ、女の国の門 (ハヤカワ文庫SF)をリクエストしに行こう。

つまり自分で決めたルール「『タイトルを聞いた(見た)ことがあり、ちょっと気になったけどそのまま忘れていた本』の紹介記事以外は読まない」は購入2号目でもう破っています。
横目に近い斜め読みのところもあるけど、ほぼ全部、読んでます・・・・。


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本の雑誌. --307号(2009.1)
2009/02/09(Mon)
「本屋大賞の副賞を使い、仙台の書店で買い物する。 伊坂幸太郎」という記事は秀逸です。
知りたいですよね、伊坂幸太郎さんが本屋大賞の副賞(図書カード10万円分)で何を買うのか。

本の雑誌 307号
本の雑誌社 (2009.1)

本の雑誌が休刊になったら大変だ!と購読を始めたけれど、これは本当に危険な雑誌で、うっかり読むと読みたい本が増え、本を読む時間は増えず、結局ストレスが増すので、極力本の紹介は読まないように注意しないといけない。

で、自分ルールを設ける。
『既にタイトルを聞いた(見た)ことがあり、ちょっと気になったけどそのまま忘れていた本』の紹介記事なら読んでもいい、と。

今号の「そうだった。これ読みたいと思ったのに忘れてた。やっぱり読むことにしよう!」本は優雅なハリネズミ
評者山崎まどかさんがつけたキャッチは「ほんのり乙女な和洋混淆物語『優雅なハリネズミ』」。ヒロイン(フランスの12歳の少女)が愛読しているのが『ヒカルの碁』。
こりゃ捨て置けませんわ。


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おすすめ文庫王国 / 本の雑誌編集部編 ; 2008年度版
2009/02/08(Sun)
炎の営業さんが12月1日付けでおすすめ文庫王国2008年度版に「鈴木先輩が死ぬ想いで調査したブックオフ×新刊書店文庫棚徹底比較」が載っていると紹介していたので入手。

おすすめ文庫王国2008年度版
-- 本の雑誌社, 2008

確かに「ブックオフ×新刊書店文庫棚徹底調査」は労作かもしれないけど、圧倒的に面白かったのが杉江松恋氏の「勝手にAB文庫解説『容疑者xの献身』に解説を書いてみた」という記事。「この超メジャー文庫本には巻末の解説がないので、好き勝手に書いてみた。それも2種類」という企画。

面白いのよこれが。A面もB面もいいけど、私はB面派です。
B面は《湯川は天才であるがゆえの恋をした》いう爆弾発言なのだけれど、根拠の説得力がありありのもりもりです。私は深ーーく納得したのでした。

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食をうたう : 詩歌にみる人生の味わい / 原田信男著
2009/02/07(Sat)
期待に違わずこんな歌が紹介されています。
佐藤春夫の「秋刀魚の歌」、石垣りんの「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」斎藤茂吉の「けふ一日ことを励みてこころよく鰻食はむと銀座にぞ来し」、寺山修司「勝ちて獲し少年の桃腐りやすし」、西東三鬼「中年や遠く実れる夜の桃」etc.

食をうたう―詩歌にみる人生の味わい
. -- 岩波書店, 2008

期待して上手く外されたのが正岡子規。「柿食へば」ではなく「いちご熟す去年(こぞ)の此頃病みたりし」でした。期待していて全然出てこなかったのは木下利玄。「街をゆき 子供の傍を 通る時 蜜柑の香せり 冬がまた来る」について語ってほしかったなあ。
もちろん、期待していなかったけどいい詩や知らなかった歌や句をたくさん読ませてもらいました。読後感は『満腹』です。

ところでもっとも印象深い読みは、佐佐木幸綱「サキサキとセロリ噛みいてあどけなき汝(なれ)を愛する理由はいらず」についてでした。

作家の北村薫は『詩歌の待ち伏せ』で、最初読んだときはいい歌だと思ったが、女性の立場から読み返せば、一〇年セロリを噛み続けるわけにはいかないだろうと言いたくなった、というコメントを付した。そして「相手の男が、あどけなさはさておき、人間である自分のどこに《敬意》を払っているのかが気になる筈です」と記している。
 確かに、表現された文字だけから二人の関係性を見れば、北村の批判は的外れではないが、そうした詩歌鑑賞法を私は好まない。残念ながら、この恋愛は持続しなかったが、それはあくまでも結果論とすべきだろう。

という著者。
換言すれば、実らなかった愚かな恋愛であっても、その渦中にあった輝きが歌に凝っているならいいではないか、ということでしょうか。

歌われているのは青くさい恋情であるけれど、その青くささゆえに、忘れられない歌になっていると私は思います。(そして間違いなくこの恋は、女性が大人になった途端に崩壊する恋だと思います)


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九八歳の妊娠 : 宅老所よりあい物語 / 下村恵美子著 ; 谷川俊太郎詩
2009/02/06(Fri)
は宅老所よりあいは、谷川俊太郎さんが入居予約をしているグループホームです。

九八歳の妊娠―宅老所よりあい物語
-- 雲母書房, 2001

宅老所よりあいは認知症対応型共同生活介護をしています。
認知症でも幸せに、認知症でも家族とのつながりを切らず、その人らしく暮らせるようケアしています。

そのケアに成功することも失敗することもあり、いろんな事例が出てくるのですが、「九八歳の妊娠」のエピソードはいい話でした。
九八歳の老女が深刻に悩んでいる。職員が心配して声をかけると、老女は打ち明けます。
どうやら自分は身ごもったらしい。産むのはなんとか産めるだろうが、どうにも育てきれんだろう。あんた、手伝ってもらえないだろうか、と。職員は答えます。○○さんの子なら、きっと綺麗な子が生まれるね。ええ、手伝いますとも。いっしょにいい子に育てましょうね。
老女はかつて子をなしたことがないそうです。妊娠は本人にとっては事実で、心配だけど嬉しいこと。この心配を大丈夫だといい、支えてくれる人がいる幸せ。入居予約者の気持ちが分かるような気がします。

呆けないでPPK(ピンピンコロリ)で行きたいもんだとポックリ寺に参るより、いい宅老所を探した方がいい。支えてくれるプロを探すのです。
呆けにはどうしても身内と他人の手が必要だと思わせてくれた宅老所よりあい物語でした。

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余寒お見舞い申し上げます
2009/02/05(Thu)
20090205蝋梅4長瀞の蝋梅です。

200902051蝋梅320090205蝋梅1風は冷たいけど
宝登山山頂に
唐渡りの花の
黄色い海があります。



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いやしけ吉事
2009/02/04(Wed)
20081116ワールドスクエア同僚(席は30m離れているがご近所の部署)で結婚する人があり、お祝いの品を贈ることになりました。音頭とりは私。
呼びかけに応えてくれた人は15人近くになりました。
中のひとりが

私も参加させてください。よろしくお願いします。

いやしけ吉事

というメールをくれました。
もちろん『いやしけ吉事』の元歌は、大伴家持の 『新(あらた)しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事(よごと)』でしょう。
結句だけを持ってきたあたり、心憎いばかりです。

そして私の返信は・・・・

こちらこそよろしくおねがいします。

布団敷け夜毎


品格を捨てて笑いを採ったはずなんだけど、品格を捨てただけで終わったらいやだな・・・・。
なけなしの品格だから、なくなってもまあ、あまり変わらないんですがね。



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書物迷宮 (ル・ラビラント) / 赤城毅著
2009/02/03(Tue)
銀髪の書籍狩人、ル・シャスール。日本語・英語・フランス語・スペイン語・ポーランド語・ロシア語・中国語を操る30歳くらいの日本人。表向きの職業は大学准教授。

書物迷宮 (講談社ノベルス)
. -- 講談社, 2008. -- (講談社ノベルス ; アAB-04)

2巻目も歴史の常識を覆しかねない稀覯本をめぐって虚虚実実の駆け引きが繰り広げられます。
今回はル・シャスールに出し抜かれて、そのことに感謝する人が出てきます。
私も、「騙してくれてありがとう」と思いました。

稀覯本・古文書をめぐるミステリーをもっと読みたい人は中原行夫さんのHPでミステリ資料室を見せてもらうといいですよ。品揃えが素晴らしいの!http://homepage1.nifty.com/y_nakahara/kosyo.htmlです。


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書物狩人 (ル・シャスール) / 赤城毅著
2009/02/02(Mon)
書物狩人(ル・シャスール)とは、狙った稀覯本を合法非合法を問わぬ手段で手に入れる男のコードネーム。カヴァー(隠れ蓑)は大学准教授。

書物狩人 (講談社ノベルス)
-- 講談社, 2007. -- (講談社ノベルス)

主人公は銀髪の青年。日本人で30歳くらいで銀髪。銀色の髪の理由は詳らかでないけれど、目の色肌の色等容貌は東洋人としてごく凡庸なもの。つまり美男でもアルビノでもないらしい。
言語に堪能で、何ヶ国語も話せ、フランス語訛りの英語と訛りのない英語の使い分けもできちゃう。
いいなあ・・・・・。

ありあまる書誌知識を駆使し、バチカンと渡り合ったり連邦保安局(FSB)を出し抜いたり。
いやはや、1冊の本が武器より富より力を持ち、本が国も歴史も動かしていくという局面を創出してくれるのが、快絶大快絶です。

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谷川章子プロチャレンジマッチ
2009/02/01(Sun)
20090207オロナミンC二度目のブービー賞。

嬉しいか、嬉しくないかと言ったら、あんまり嬉しくない。
前回のブービー賞のときは「ビリじゃなかった」「賞品もらえた」と喜べたんだけど、連続ってちょっと(?)恥ずかしい。

出場者が80人を超えていれば、前回のブービーが誰かなんて、家族以外は憶えてないだろうけど・・・・。



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