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本間正人「モンスター・ペアレント」
2008 / 02 / 22 ( Fri ) 15:14:48
 学校に怒鳴り込んでくるのは「モンスター・ペアレント」。病院で不当な要求を繰り返すのが「モンスター・ペイシェント」で、店先でしつこく商品に難癖をつける人は「モンスター・カスタマー」。
クレーマーという呼び方をしないそのわけは?



一部の人がモンスターという「人種」になるのではなく、誰もがモンスターという「状態」になりえるのだと著者はいいます。

ストレスフルなこの世の中で、だれでもモンスターになる可能性があるのだから、小中学校や病院など「来るものを選べない」人たちはモンスター対策訓練をしておいた方がいいという話は身につまされました。

図書館や公民館も考えておいた方がいいですね・・・・。
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朽木 祥「彼岸花はきつねのかんざし」
2008 / 02 / 22 ( Fri ) 15:12:14
―戦争の悲しみとは、あたりまえにあるやさしい時間が、とつぜん失われることかもしれない。
という著者の思いがそのまま、一冊の本になったようです。
<結末を知ってもかまわない方だけ、続きをどうぞ・・・>

彼岸花はきつねのかんざし (学研の新・創作シリーズ)
朽木 祥 (著), ささめや ゆき (イラスト) 学習研究社 (2008/01)

ピカドンを受けて昏倒したかの子が意識をとりもどしたとき、もうピカドンの日から一月以上が過ぎていて、コウさんもねえやも再会かなわぬ人になっていました。

それは確かにこの本の結末なのだけれど、味わうべきは往時の夢。往時のうつつ。おきつねさまのいる暮らし。

ひめじょおんの花のなかで、はためくこぎつねのしっぽ。
きつねと遊んで帰りが遅くなったとき、迎えに来てくれたねえやの、少し荒れた手。
すぐそこにあったはずの、二度と戻らぬものの手触り・・・・。

過去が少しずつ思い出に変わることを、平和と呼ぶのだと思います。
何月何日何時何分に突然、ここから先が現実でそれ以前のことは過去の思い出でしかないと、他者によって決められてしまうことの異常を思います。



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