fc2ブログ
アンは女の子のものか
2008 / 02 / 04 ( Mon ) 21:16:39
中学生はこれを読め!」にが載っていました。 おお、中学生に読ませたい本に村岡花子訳を選ぶとは、しぶい書店員じゃないか。 と思っていそいそと紹介文を読んだら
主人公の女の子の日常が、とても生き生きと描かれていて、友情や人とのかかわりあいなど、時代は違っても何かしら感じるところがあると思います。女の子の情操教育に最適といわれている作品なので、特に女の子に読んでもらいたいです
というものでガッカリしました。 「女の子の」情操教育のためにこの本を読ませるなんて、アンの魅力の矮小化にほかなりません。大人が何度読んでもそのたびに発見のある、奥の深い文学なのに。 また、「女の子に読んでもらいたい」と書くことで、男性がアンの本を手に取りにくくなると、この書店員は気づかないらしいです。 この文を載せた人も、「女の子に」という特化が妥当性を欠くと思わなかったらしいのが残念です。 男性がアンの世界から締め出される。それがどんな損失になるか分からない人に、果たして書店員としていい仕事が出来るのでしょうか・・・・。
スポンサーサイト




モンゴメリ界隈 TB:0 CM:0 admin page top↑
北海道書店商業組合「中学生はこれを読め!」
2008 / 02 / 04 ( Mon ) 20:40:32
思い切りのいいタイトルです。気風がいいとも思います。 中学生はこれを読め!
北海道書店商業組合 / 北海道新聞社 (2007/09) 北海道は札幌で、本屋仲間が連携して
「中学生の棚」を作ることにした。 選書の基準はただひとつ、「面白いこと」だけ。 賛同してくれた本屋の仲間たちに協力で、500冊のリストができた。 そのリストをもとに本をそろえ、共通の帯をつけて、2004年10月、札幌の27書店で「本屋のオヤジのおせっかい“中学生はこれを読め!”」フェアを開催、翌年は道内62店に拡大した。
のだそうです。この本は500円(本体価)で『これを読め!500選全リスト』を掲載しています。 選書基準は「おもしろさ」のみとか。北海道の本屋さん(有志)はこういう本を面白いと思っているんですね。 一見して、このオヤジたち、中学生をナメテいないなと思いました。 理解が易しい本を中学生に薦めるのではなく、面白い本を読ませようという作戦は、読書人を作る王道だと思います。 社会的経験値の低さと語彙力の限界に起因する読解力の低さ。それがなんだ。 大人になれば分かることなら後から理解すればいい。謎があったらあったでいい。 とにかく早くこの先を読みたいと思う、そんな本を中学生に手渡したいものです。

読書(総記・哲学・歴史) TB:0 CM:0 admin page top↑
* HOME *