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♯9:生命は
2006 / 11 / 26 ( Sun ) 23:36:24
のだめを読んでいると思い出す詩があります。 吉野弘さんの「生命は」という詩です。   
「生命は」 生命は 自分自身だけでは完結できないように つくられているらしい 花も めしべとおしべが揃っているだけでは 不充分で 虫や風が訪れて めしべとおしべを仲立ちする 生命は その中に欠如を抱き それを他者から満たしてもらうのだ 世界は多分 他者の総和 しかし 互いに 欠如を満たすなどとは 知りもせず 知らされもせず ばらまかれている者同士 無関心でいられる間柄 ときに うとましく思うことさえも許されている間柄 そのように 世界がゆるやかに構成されているのは なぜ? 花が咲いている すぐ近くまで 虻(あぶ)の姿をした他者が 光をまとって飛んできている 私も  あるとき 誰かのための虻(あぶ)だったろう あなたも  あるとき 私のための風だったかもしれない
二ノ宮 知子 / 講談社のだめカンタービレ (9)
千秋が感じていたことを、言葉にして示した佐久間学。 佐久間もこのとき、千秋のための風だったかもしれない。
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♯8:千秋の祭典
2006 / 11 / 26 ( Sun ) 22:45:26
千秋にあるのはカリスマ性。ないのは美貌。 少女マンガの三種の神器(ぱっちりした目、睫毛、背景の花)のひとつだになく、私は寂しかった・・・。 のだめカンタービレ (8)
二ノ宮知子 / 講談社 けれど、8巻を読んだらもう文句は言わない。 何もかも叩き込んでしまうこの見せ場。 神様シューマン様千秋様。ついていきますどこまでも。 影と光、静と動、緩急、ロングとアップ。 音のない紙の上で、白と黒だけの色で、どうしてこの躍動感が出せるのか。 燕尾服のシーンだけでも名香智子(燕尾やスーツを描くのがめちゃくちゃ上手いです)に描いてもらいたいという夢は捨てます。 のだめはこの著者にしか描けないのだと思い知りました。きっとテレビ(実写)でもこの感動は出せないと思います。 R☆S(ライジングスター)オーケストラの初演以降、どこにいても何をしていても、目の中に星があってもなくても、千秋は常にいい男です。 髪型がどんどんひとり暴風雨状態になっていくけど、もういい、なんでも笑窪。 圧巻の8巻です。

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♯7:ネッシー江藤
2006 / 11 / 26 ( Sun ) 21:51:25
実社会にも、峰くん父子ほど純粋でけれんみのない人がたまにはいるでしょう。きっとオスの三毛猫くらいはいると思うし、いてほしいです。 のだめカンタービレ (7)
二ノ宮知子 / 講談社 すけべなマエストロも稀にはいることでしょう。野生の大熊猫のように、少し遠くから見ていたいものですが。 でも本当に珍しいのは、ほとんど夢のようにネッシーのように思われるのは、ハリセンを捨てた江藤耕造です。 たった一度生徒(千秋)に逃げられただけで、江藤は変わります。 涙ぐましい努力をしてのだめと協定を結び、スパルタ式を止め、のだめにあった選曲、のだめにあった指導の順序、方法を考えます。 逃がした魚がどんなに大きかったとしても、竿も仕掛けもみんな取り替える人がどれだけいるでしょう。 その以前に、素晴らしい釣果をたくさん上げている竿、時間をかけて作り上げた仕掛け、それをみんな投げ出す? たった一度の失敗から、自分のスタイルを変えることができる大学教授。 その柔軟さはもう、夢の領域だと思います。

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♯5:玉木宏の千秋ぶり
2006 / 11 / 26 ( Sun ) 21:41:07
テレビで千秋真一役を演じている玉木宏くんは、息子と同じ誕生日。 声が中井貴一に似ていると思うのは私だけ? のだめカンタービレ (5)
二ノ宮 知子 / 講談社 マンガの千秋も検討はしているのですが、顔があっさりしている(眉が極細で唇が厚い。目力がない)ので、どうしても玉木千秋の方が華やかに思えます。 Sオケでの見せ場も、テレビの方がはるかに派手でした。 動く画であるということ、色と音があるということ、どちらから見ても実写の方がイメージ鮮明であることは間違いなく、原作Sオケよりもテレビのだめオーケストラの方が格段に魅力的だと思います。 千秋がタキシードを脱ぎ捨ててSオケオリジナルTシャツで指揮するところとか、学園祭コンサートのピアニストぶり(殊にコンチェルトの終わりの部分)とか、ドラマならではの演出で、名場面だったと思います。 (テレビのだめでは千秋の苦い思い出に歪む顔を長く映す演出が気に入りませんが) コンサート本番シーンだけでも、録画しておけばよかったなあ・・・・。 *シュトレーゼマンは原作の方がかわいいです。テレビから入った人にはぜひ、原作のシュトレーゼマンも見てほしいと思います。

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安井一徳「図書館は本をどう選ぶか」
2006 / 11 / 26 ( Sun ) 07:58:33
安井 一徳 / 勁草書房 読んですぐ役に立つ本ではないと前書きにありました。しかも、卒業論文として書かれ、卒業後短い期間で加筆修正して出す本。 これを《図書館の現場》シリーズに入れるのだから、勁草書房はよほどこの著者を買っているんだなあと思います。 著者は国立国会図書館勤務。 法に定められた納本制度を持つ国立国会図書館。 選書の必要がない国立国会図書館職員に、限りある予算と多様な要求の間で悩む選書の苦労がわかるのか玲 言論の自由は保証されなければなりません。 すぐに役に立つ本だけがいい本ではありません。 (現にこれはいい本だと思います) この本で初めて知ることが幾つもあったからって、この汗顔は私のせいで、著者のせいではありません。 でもねー、どうしてこれが《図書館の現場》なんだか、ついにわかりませんのです。

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