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「DEATH NOTE アナザーノート」感想
2006 / 09 / 05 ( Tue ) 23:08:02
デスノートのノベライズDEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件を読みました! ノベライゼーションってどんなものかと思っていたら、絵のない外伝です。 絵は、表題紙の後に口絵が一枚あるきりで、いわゆる挿絵は全くないのだけれど、原作を読んだ人なら竜崎の所作ひとつひとつ、その場の空気まで見えるような気がすることでしょう。 西尾維新という著者が原作を愛しているのがよくわかります。Lを愛し、夜神月を歯牙にかけず、原作者の手並みに敬意を抱いているのがビシビシ伝わってきます。 この手記(ノート)の書き手(語り手)はのっけから、世紀の名探偵Lと猟奇の殺人鬼キラとの対決のことをこう評します。
道具立てがギロチンから多少ばかりファンタジックにアレンジされたというだけのことで、結局のところ単なる恐怖政治を敷こうとした殺人鬼の思想は、馬鹿馬鹿しいほど幼稚極まりないものだったが、それに賛同する程度には、勝負の神様も幼稚な生き物だったのかもしれない。密告と冤罪に満ちた殺伐とした社会をこそ、神様はお望みだったのかもしれない。ひょっとするとそれは、神と死神との違いを、ネガティブな意味で考えさせられるエピソードなのかもしれないけれど、少なくとも僕はそんなことを考えるつもりはない。  キラなんてどうでもいい。  僕にとって重要なのはあくまでもLだ。
語りべったら、なんて遠慮がないんでしょう。 あっけらかんとこう言われてしまっては、このキラに物語を牽引させ、読者を最後まで惹きつけた原作者のお手並みに、もう一度感嘆するしかありません。 とまれ、物語「DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件」は原作を知らない人にも十分以上楽しめるし、原作を知っている人には十二分以上に楽しめると思います。 【追記】 小説の竜崎は、食えない男で淡々と、本人は淡々としているつもりでかーなーり面白い奴です。このマイペースぶり、可笑しい・・・・。 初登場のしかたなんて、とっても映画向き。 映画にならないかなあ。 8月1日同日発売の×××HOLiC アナザーホリック ランドルト環エアロゾルとあわせて35万部売れているそうだから、或いは?
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