南仏プロヴァンスの25年 あのころと今/ピーター・メイル著
![]() 著者のピーター・メイルさん、2018年に亡くなったのですね。もっともっと長生きして、諧謔味のある文章で、老いの先達になって欲しかった・・・・。 プロヴァンスシリーズで知った、翻訳者の池さんも大好きです。歌語かと思うような非日常語を、褻(ケ)の日々の描写にさらりと織り交ぜてくるのがたまらないです。御長命と御健硯を祈ります。 今回も振り仮名つきでやっと読める言葉がいくつか出てきました。しかし漢字は表意文字だし、前後の文脈で意味は十分通じますから、読めなくても意味は取れます。 ただ、「曰く」と「言わく」と書いていたのは誤植だよね? さて、内容ですが、移住当初は吹けば飛ぶようなエトランゼだったメイル氏が、宮殿晩餐会に招待されたり勲章を貰ったりしていて、大立者になったなあと思います。 大立者なんだけれど、ぶれない小市民感がうれしいです。 プロヴァンスシリーズの新作を読めないのは残念ですが、そこは旧作を再読して凌ぎましょう。大丈夫。再読に耐えるというのが名作の条件ですから。 |
ヤマザキマリ対談集
![]() 萩尾望都さんとの対談と内田樹さんとの対談を読んで、通読は放棄(棄権?)しました。二人分の対談を読んだところで、この1冊のテーマが「スポーツ」「五輪」「アスリート」などであることが分かったので。 せっかくモー様を呼んで、五輪の話なんてもったいないと思います。もちろん、スポーツについて語るのは時間の無駄というのは私個人の価値観です。 豪華メンバーが揃っているので、五輪が嫌いじゃない人はどうぞ。 (「ハイキュー!」は大好きです。あ、「風が強く吹いている」も好きだった。スポーツもの全部が苦手なわけではないようです) 読書できる時間は、最高に上手くいってもあと30年だから、自分に合わない本は通読せずに次に行きます。 |
考えごとしたい旅 フィンランドとシナモンロール/益田ミリ
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いやよいやよも旅のうち/北大路公子
![]() 出無精者の味方、北大路公子。 出無精者の代表、北大路公子。 出無精者の代弁者、北大路公子。 出無精者の広告塔、北大路公子。 出無精な気持ちを正当化したい人、必読です。 ここまでゴネても企画(約束)は違えられない、あきらめよ。身を捨ててこそ浮かぶ瀬がある。という結論にはなりますが、味わうべきはゴネの壮大さです。 言うならここまで言ってみたいもんだと思わせるゴネ方が、著者の真骨頂だと思います。 久しぶりにほむほむの現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫)を読みたくなりました。 こちらも消極的挑戦という語義矛盾を楽しむ本でした。 |
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