ひねもす雪の今日でした |
2022/02/10(Thu)
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幼どち雪の予報を聞きたがりあかとき待たず雪振りそむる
小学校の休校決まる時早し都会は雪の言いなり気なり
ひねもすを降りて積もらぬボタン雪暮るれば本気出して降るかも
ももこ
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初秋(はつあき)俳句 |
2021/08/30(Mon)
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母の試歩見に病院へ朝の秋
大腿骨骨折で入院中の母が、本人の努力と病院スタッフの尽力の甲斐あって、杖なしで短い距離を歩けるようになりました。
老い父の話途切れず法師蝉
父の話はくり返しが多くなり、長くなります。 ツクツクボウシの鳴き声を聞くように聞き流しています。
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待つ |
2021/06/28(Mon)
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長男と名乗りし人も禿頭救急外来入口に待つ
停電の五秒に続く一時間電子カルテの復旧を待つ
病院に過ごせる人の大半は待つてふ仕事強いられており
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初秋の句 |
2018/08/20(Mon)
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 風立ちぬ蝉が鳴こうと喚こうとももこ
うーん。夏井先生ならなんとおっしゃることか。
季重なりと擬人化のし過ぎ? でも、私は言いたい。蝉がどんなに鳴いても、渾身の力で啼いても、秋が来るのは止められないのだな、と。
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挽歌 勝地真心居士 |
2018/02/11(Sun)
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平屋建ての緩和ケア病棟部屋番号は十二までにて足りにけるかも
急変の報に急ぎし病室のなぜかドアーの開いていたり
看護士のひとりはたらく病室は戸棚も窓も開いておりぬ
看護士の答えに主語は省かれてただ平らかに「お帰りなられました」
旅立ちの叔父の車を追うためにエンジンかけてくれる夫なり
永遠に間に合わないと知りながら叔父の辿りし道にて戻る
叔父眠る布団に金糸の菊縫われいい布団だねと話しかけたり
叔父の声耳には聞こえず心には次々届く降るように
(四九日まで魂が家の梁に留まると聞くが梁の見えない現代建築である) 叔父のまなざしありはせぬかと幾度もまた幾たびも梁を探しぬ
話好きの陽気な叔父の側に添う身内の話は途切れあらずよ
キュウリ切る腕なら市長をしのぐぞと叔父が言へるを市長は知らず
ホウレンソウやわらかくかつシャキッとし甘くもありて叔父の味なり
抗癌剤治療の合間に蒔きし種市場に出せる葉物となりぬ
(農業を継ぐ子どもはおらず) ハウス内の作物をみな甥に譲り甥も通ふよ上武市場に
一国の主(ぬし)にしあれば決断の続く一世(ひとよ)よ百姓てふは
百姓を年が経るほど好きになり「勝地心真居士」誕生す
雪害と国の補償と意地と誇り迷いせめぎて農を繋ぎぬ
志(こころざし)半ばに倒ると志(こころざし)無くて倒るは同じにあらず
再建のハウスでせめてあと五年 叶わねどけふホウレンソウ緑
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